プライマリーバランスを黒字化にするとはどういうことか

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プライマリーバランスを黒字化にするとはどういうことか

11日の日経は、米国がメキシコへの制裁が見送られ投資家心理が改善しましたが、影響は少なく+69の21,204円で終了となりました。

弱い上昇

日経平均株価

今日も225は上昇となりましたが、東証一部の売買代金も1兆6000億円と薄商いとなっておりあまり活発ではありませんでした。

動きづらい展開ですし、この辺りは累計売買代金も多いところですので素直に上昇は見込めないのかと思うところです。

前日の米国株はメキシコの制裁回避と引き続きFRBの利下げ観測で株価を支えて小幅高となっていました。

ですが、利下げとなれば円高傾向となるかと思いますし、目先は14日のSQに向けて上昇となってはいますが積極的に買っていきたい場面ではないのかと思うところです。

20日にはFOMC、6月末には大阪で開催されるG20と合わせて行われる米中首脳会談もありますのでここら辺は要注目のポイントになります。

おそらく中国は折れるつもりはないでしょうし、それによりトランプ大統領がどう動くのか予想しづらいので注目となるかと思うところです。

決裂となれば中国からの輸入品すべてに最大25%の関税をかけるとは言っていますしここは波乱要素かと思うところです。

プライマリーバランスを黒字化にするとはどういうことか

少しいつもより長くなりますが、お金の考えが変わると思うので長文お付き合いください(;’∀’)

プライマリーバランスとは基礎的財政収支のことで、簡単に言うと歳出と歳入のバランスのことです。個人レベルまで落とすと収入と支出のバランスのことで収入が支出を上回るとプライマリーバランスが黒字化するということです。

現在、政府はプライマリーバランスの黒字化を2025年を目標に動いています。

債務残高の国際比較_対GDP比
参照:日本の財政を考える(httpwww.zaisei.mof.go.jp)

日本は今プライマリーバランスが赤字の状態で、GDP比でいうと2018年時点で債務残高が236%となっています。つまり赤字が収入の2.36倍ということですね。他の国と比べるとすごく借金しているのが日本というイメージです。

ですが、これは実は問題とはなりません。このグラフは大事なところが抜けています。これを理解するには国債の中身と日銀と政府の関係を理解する必要があります。できるだけわかりやすく解説しますね。

国債の中身

現在国債を発行、つまり借金をし続けている日本ですが、この国債により日本が破綻すると多くの人が勘違いしています。先ほどのグラフで国債を多く発行している日本ですがこの国債は全て円建てで発行されています。

参照:財務省(httpswww.mof.go.jp)

上のグラフ左は国債の保有者別内訳ですが、この国債は全て円建てとなっていてこれが外貨建てで多くを占めるのならば返済不能により破綻もあり得ますが円建ての為破綻となる可能性は実質ゼロです。なぜかというと、日本は日銀が紙幣を発行できる能力を持っている為です。

ギリシャは2010年に財政破綻となりましたがこの時は国債が外貨建てであり、また、ギリシャは通貨がユーロであるため紙幣を自国で発行することができません。国債を発行しても他国に買ってもらわなければなりませんので返済となる時にその能力がなければ破綻してしまうのです。

なので、日本とユーロ圏の国債GDP比を比較するのがそもそも間違いです。日本は紙幣を発行する能力があるのですから。

日銀と政府の関係

日銀と政府の関係も理解しておく必要があります。まず、日銀はJASDAQに上場しています。その筆頭株主は政府です。政府は日銀の55%の株を保有しています。ここを知らない人は多いと思います。つまり日銀は政府の子会社と言えるのです。

国債は政府が発行します。その国債は誰に買ってもらうのでしょうか?

国債は毎年日銀が買っています。例えば、政府が10億円の国債を発行した時日銀はそれを引き受け政府の日銀当座預金に振り込みを行います。

日銀当座預金はとても使い勝手の悪い口座となっていて、政府と銀行しか使うことができません。下の図は、三橋貴明氏が作ったもので著作権を主張しないとのことなので載させてもらいます。

お金の流れとしては、①で日銀が政府から国債を買い取り政府の日銀当座預金に振り込み、②で民間からモノやサービスを買い政府小切手で支払い、③で政府小切手では従業員に給料などを支払うことができないので銀行から銀行預金に振り替えしてもらい、④で銀行も政府小切手は使えないので日銀当座預金に振り替えしてもらいます。⑤で民間企業は銀行預金にお金が入ったのでそこで従業員などに支払いを行います。

さて、この時日銀には10億円の国債、政府には日銀当座預金に10億円が入ったとします。ここで思うのが政府は日銀にお金を返す必要があるのでしょうか?日銀は政府の子会社といえて、日銀と政府は総合政府とみるのが正しいかと思います。毎年律儀に返していますが、連結会社となれば、相殺ができるのでそもそも返すのにも疑問があります。

また、これも勘違いしている人がいますが日銀が国債を買い取る時の担保はなんでしょう?

国民の預金だとか日銀の預金ではありません。そもそも担保なんてないのです。日銀が政府の日銀当座預金に10億円と書いて終わりです。そもそも国民の預金があるから国債が発行できると思っている人が大勢いると思いますが、逆です。上の図を見ればわかりますが、国債を発行するから預金が増えるのです。そして、国債を発行することで日本が破綻することはないのです。

前に麻生財務相が「国の借金は国民全員の借金だと思っている人がいるが、あれはみんなから借りているものだから政府が払わなければならないお金で、そのために国債を返して国民に返していく」みたいなことを発言していましたが、それは間違いです。まるで国民からお金を借りて国債を発行しているかのような発言ですが、国債を発行するからこそ企業にお金が回り、従業員の所得が増え、預金が増えるのですから。国債を返していくことは企業に払うお金が減り、預金も減ることにつながるので全く逆です。

国民が預金を切り崩していくことで国債が発行できなくなり破綻するみたいなことも嘘です。ここら辺のロジックで見事に国民は騙されています。

それに国債は返していく必要がありません。政府と日銀はつながっているのですから。

消費税増税も財政の健全化や社会保障の補填としていますが、消費税増税が招くのは長期のデフレです。増税は財政の健全化とはなりませんし財源は国債を発行すれば増えるのです。

先日、国民の老後の為に2000万円の貯蓄が必要であると報道され慌てて国会で訂正していましたが、プライマリーバランスを黒字化するということは国民の貯蓄を減らすということであり、消費税増税はさらなるデフレを引き起こすということです。これでどうやって貯蓄をしていくというのでしょうか?

今必要なのは財政出動をして国民の収入を増やしデフレをまず脱却することです。消費税増税は真逆の行為ですので、このままではまずいと思うところです。日本はデフレが20年以上続いていてこれは世界初です。国民はもう慣れてしまっていますが今の政策は疑問が多く残る面が多々あるのでこの記事を読んで少し理解が広まればいいのかと思います。

長文失礼しました。では、お疲れさまでした。

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『プライマリーバランスを黒字化にするとはどういうことか』へのコメント

  1. 名前:筑波山の仙人 投稿日:2019/06/11(火) 21:53:09 ID:054f31947 返信

    私は30年以上も生きて来て、初めて国債の本質を知る事が出来ました! 今までは「国民に借りるのだろうからいずれ返さんとあかんやろ?これからの若年層が将来大変だろうなあ」と思っていたのですが・・・たった今目から鱗が落ちました!ご教示に深く感謝申し上げます!直接トレードが今すぐに変わる訳では無いかも知れませんが、本質の仕組みを知っておくのは経済について視野が開けた様な気が致した次第であります。実は、こちらの田舎ではありますが商業高校卒の私は顔の他に会計や商法の基礎知識だけは学兄の皆様に互するのでは無いかと密かに自信を持ったりして居りましたが・・・(^^)やはり自分は簿記検定試験に2級をおちまくって、クラスで数人の3級のままで卒業した男ですので、機会を逃がさずに勉強を続けなければいけないと改めて思いました。ご教授の程よろしくお願い申し上げます。

    • 名前:kabuchishiki 投稿日:2019/06/12(水) 20:14:32 ID:60d16e7af 返信

      <筑波山の仙人さん
      いつもコメントありがとうございます。政府はうまいこと国債は国民の預金で成り立っているという認識に誘導しています。国債を返していくことが正義だと認識させる誘導かと思いますが100歩譲って国債を返すのはいいですが、絶対に今ではないのです。デフレで景気も後退している中国債を返していくのは悪手でしかないですし、国民のことを考えているとは思えません。まぁその本質を少しでも理解してくれたのならよかったです(;’∀’)まぁ消費税も増税するようですし、どうしようもないとしかいえませんが株もどこかで売りで考えていかなければならないでしょう。我々投資家は株が下落しても利益を上げる方法があるのでうまくとっていけるよう精進していきましょう。